知っていますか?難聴と認知症の意外な関係を。
難聴と認知機能低下には関係性があると言われています。
難聴を放置した場合の認知症発症リスクが高くなるという研究結果もでています。
では、どうすれば認知症発症リスクを軽減できるのでしょうか。
この記事では、そのリスクについて掘り下げ、どのように回避すればいいのかをお伝えいたします。
目次
『聞こえ』と『脳』の関係とは
「聞こえ」と「脳」にはどのような関係があるのでしょうか
聞こえと脳の関係
音の刺激が耳から脳に入ると、偏桃体では嬉しさや不安等の感情が生じ、海馬ではその感情が新しい記憶として蓄積されます。
孫が「おじいちゃん、お外で遊ぼうよ」と話しかけた時、おじいちゃんは孫が言っていることをただ聞くだけではなく、「かわいい」孫が話しかけてくれて「うれしい」。という感情が生じ、この2つの仕組みが互いに関係しながら働きます。
音を聴くということ
上記の通り、音を聞くということは、単に人の声などの「音」を聞くだけでなく、人間の感情にも大きく関わっています。
聴力の低下により、脳に伝えられる音の情報量が減少すると、会話を理解するためにより集中して聞く事が必要になり、脳への負担が増加します。
難聴と認知症
難聴が続くと認知症になるって聞いたことはありませんか?
難聴と認知機能の低下には関係性があると言われています。
難聴と認知機能低下の関係
難聴になると、脳に音刺激情報が伝わらなくなってしまうため、脳の中で音刺激情報によってもたらされる感情や記憶、空間認知力などが低下してしまう場合があります。
このような機能が低下することは、認知症発生の危険因子の1つとしても報告されています。(厚生労働省による「認知症施策推進戦略」に明記)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/nop1-2_3.pdf
難聴を放置したら
難聴を放置した場合のリスクについてお伝えします。
難聴を放置した場合の認知症発症リスク
難聴を放置していると認知症発症リスクがあるという研究結果も出ています。
軽度難聴で約2倍、中度難聴で3倍、重度難聴で約5倍です。
さらに、難聴は認知症発症の原因の8%をしめます。
補聴器と認知症
補聴器には難聴を予防するだけではなく、認知症発症リスクを予防する働きもあります。
認知症発症リスクの予防
少しでも聴こえ難いと感じているとき、あなたが積極的に会話に参加したり、社会との関わりを持つために、補聴器を使った聴こえのチカラがとても大切です。
補聴器で聴力を補うことにより、認知機能の低下も予防できる可能性があります。
まとめ
年齢を重ねると多くの人が聞こえづらいと感じます。
「聞こえづらいな」と感じたら早めに補聴器を使うことが大切です。
補聴器を使うことは、あなたの聴覚ケアの1つですが、補聴器を使うことで脳に音情報の刺激をすることになり、脳のトレーニングにもなります。
脳を鍛えて認知症発生リスクを予防しましょう。
参考資料
オーティコン 聴覚ケアのすすめ リーフレット
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