補聴器つけたままプールに入ってもOK? 気になる防水性能を解説します

こんにちは。池田補聴器専門店の恭ちゃんです。
今年も8月に入り、いよいよ夏本番でございますね。
夏と言えば海、プールが思い浮かびます。
私の子どもも学校でプールの授業があったのですが、その準備をしている時にこんな質問がありました。

「プールに入る時、補聴器をはずさないといけないの？」

私が補聴器店で働くようになってから、「耳」や「補聴器」のことに関心を持つようになり、
違う学年で補聴器をつけた子の事が気になったようです。

実際のところ、これはどうなのでしょうか。

補聴器をつけたままプールに入るのは問題ない？

補聴器をつけたままプールに入って大丈夫なのか。
結論を先に言いますと、装用したままプールに入れる補聴器もあります。
しかし、ほとんどの補聴器は水中での装用を想定していません。

最近の補聴器は大抵防水機能が備わっていますが、そのほとんどは生活防水です。
雨などの少しの水であれば耐えられますが、プールで潜ることには対応していません。

しかし、防水機能を強化した補聴器であれば、海やプールでも補聴器を装用したまま入ることができます。
この補聴器については後述しますね。

補聴器の防水性能はどの程度あるのか

補聴器に限らず、防水性能には等級があります。
その等級によって、どの程度水から護ってくれるかがわかるようになっています。

カタログの防水防塵等級（IPxx）をチェックしよう

例としてフォナックというメーカーのマーベルシリーズのページを見てみましょう。

参照ページ

黄緑色の字で「IP68」と書かれているのがIPコードという物で、国際電気標準会議で定められた防塵/防水の等級を示したものです。
※IP(International Protection)
数字の一つ目が防塵の等級を、二つ目が防水の等級を表しています。
ではそれぞれの等級はどうでしょうか。

防塵/防水の等級について

参照ページ

上の表が国際電気標準会議で定められた、防塵/防水の等級です。
表の左側が防塵等級、右側が防水等級です。
それぞれの保護の程度と、そのテスト方法が載っています。

先述した「IP68」の場合、防塵保護の程度は「完全な防塵構造」で、粉塵の侵入を完全に防護と記載されています。
完全に粉塵から護られていることがわかりますね。

では防水性能はどうでしょうか
防水保護の程度は「水面下での使用が可能」
テスト方法には「メーカーと機器の使用者間の取り決めによる」

ここにきて急に雰囲気がかわりましたね。

どういうことかと言いますと、IPX7にある、「水面下15cm～1m、30分間」の条件をクリアした上で、あとは各メーカーごと、機種ごとに保護内容が変わるということです。

フォナックの「オーデオ ライフ」のカタログにはIPX8の性能として、
「水深1mで1時間置いた状態の耐水テスト(生活防水)」と書かれています。

水深1ｍに1時間浸けておいても問題なく使えるということですね。

このように、IPX8の防水性能はメーカーや機種によって性能が違います。
防水機器を購入される場合は注意して確認してください。

完全防水補聴器「フォナック　オーデオ ライフ」の特徴

先述した、防水性能を強化した補聴器ですが、フォナックの「オーデオ ライフ」という補聴器です。

商品ページ

この補聴器は、「IP68」に加え、塩水やプールでの水泳を週2回、これを5年間続けても正常に機能するという防水性能です。
夏場に問題になる汗にも強いということです。

もちろん補聴器としての性能も高く、防塵/防水で言えばまさに最強の補聴器と言えます。

防水性能の高い補聴器でも注意すべき点とは

高性能な補聴器だからと言って、メンテナンスが不要なわけではありません。
定期的なメンテナンスやパーツの交換、修理が必要なことがあります。

日々の手入れや定期的なメンテナンスがあってこその性能

完全防水と言っても補聴器は精密機器です。
音を拾うマイク、音を出すレシーバ、音を解析するチップ
小さな補聴器の中に、電子部品が詰め込まれています。
放っておくと「聞こえ」に影響が出ますので、
定期的にメンテナンスに出していただくことをおすすめします。

当店のお客様も、メンテナンス後の補聴器を装用すると
「やっぱ店でやってもらうと違う」と喜んでいただいています。
お気軽にお申し付けください。

まとめ

防水性能が高い補聴器であっても、日々のメンテナンスは必要です。
ヒヤリングアートでは基本的なメンテナンスは無料で行っています。
他のお店で購入した補聴器であっても、メンテナンスさせていただきますので、
気になる点があればいつでもお気軽にご相談ください。